アラビアンナイト



「疑うようで悪いんだけどさ、もしかするとありすの勘違いじゃない?
俺がありすの立場だったとしたら、本当にジェイクのことが好きなら、迷わずついて行くって言うよ?
それこそなりふり構わずに。
それを知っているから、ジェイクも帰国するときに別れる関係だと思ってるんじゃない?
ありすはさ…例えば、ずっとテレビで見ていた芸能人が、ある日突然目の前に現れて”あなたのことが好きです”って言ってきたとしたらどう?」

う〜ん…、例えば?

クラスの女子だけでなく、お茶の間の主婦であるお母さん世代も虜にしている有名なあの俳優さん…甘いマスクでセクシーな流し目がたまらない美男子。

あの人が目の前に現れて、私に向かって "あなたのことが好きです” って言ったとしたら…



うわぁお…想像しただけで緊張してドキドキしてきた。

そんな私の心の内を見透かしたかのように、奏太が言った。

「きっとすごくドキドキするだろうね」

それから少し微笑んで、

「……ありすとジェイクの関係って、今俺が言った状況と似てると思わない?」

って。
…確かに似ているかもしれない。