ん?でもこれって、私じゃなくて佐々木さんの腕を褒めてるんだよね?
軽くショックを受けながら鏡で自分の髪型をチェック。
佐々木さんがしてくれた髪型は、お下げなんだけど普通のお下げじゃなくて、そんなに長くない私の髪を綺麗にフィッシュボーンに編み込んでくれている。
「すっご〜〜〜い!!!佐々木さん、天才!!」
思わず後ろにいた佐々木さんに抱きついた。
そしたら
「邪魔よ。自分の用意ができないから離れてちょうだい」
って冷たく返された。
「今日は午前中の山登りの後、お昼はバーベキューだし動きやすくて邪魔にならない髪型にしただけだから」
ツンとしたまま言うと、佐々木さんは早々に部屋を出て行った。
「ツンデレかもね、あれは」
まっつんが佐々木さんが出て行った部屋の扉を見ながら呟いていた。
なるほど、あれが有名なツンデレか。
それから4人で佐々木さんを追いかけるように、連れ立って食堂へ向かった。



