「俺、あいつのことは全然知らないけど、ありすを追いかけてきた時の顔は真剣に心配している人間の顔だったと思う。
だからさ、ちゃんと聞いてみればいいんじゃねーの?
今、俺たちに話したことをあいつにもちゃんと話して、それからあいつがお前のことやこれからのことをどう考えてるかきちんと聞いてみろよ。
お前が1人でうだうだ考えても、あいつが本当にどう思ってるかなんて一生わかんねぇっての」
そう言って突然デコピンされた。
「いたっ!」
「ぷぷっ!隙あり!」
さっきまでの真剣な顔はどこかに消えて、目の前にはいつもみたいに笑っている健太。



