斧田さん一派は私への風当たりが強くて、正直、あんまり関わりたくない。 でも、今はそんなことを言っている場合じゃない。 私はお菓子を入れてきたスーパーの袋を空にして持つと、ハンドタオルをポケットに突っ込んで佐々木さんに駆け寄った。 「佐々木さん、大丈夫!?バス、止まったし、先に降りよう!」 声をかけつつ、ジェイクの手からTシャツを奪った。 丸まったままのそれを大急ぎでスーパーの袋に押し込み、みんなの目から隠すと、佐々木さんには私のハンドタオルを握らせた。