「watch?」 最後に拾えた単語だけをやっとの事で口にすると、目の前の少年はちょっと嬉しそうな顔をして、くるりと背を向けた。そして窓辺へ向かって数歩行くと、足を止めてこちらを振り返った。 じっと彼を見ていた私の姿を見て、ちょっと首を傾げた彼。 一瞬の沈黙が流れ、再び見つめあった私たち。