ヒューーーーー

4階の屋上は、とても寒そうだ。

「何もかも、終わらせるか。」

昨日のしおちゃんの言葉を思い出す。

フワッ

誰かが、誰かが屋上にいる。
姿から見て、女の子!
でも、あの姿間違えない。


「しおちゃん!!!!」


 しおちゃんは、フェンスに寄りかかっていた。

「あたしなんか、いらないよね。」 

「!」

「ごめんね、実氷空。あたしのせいで、あんたを傷つけて。あんたの負った傷。あたしには負えないや。あたし、失恋してないから。」

「どうしたの?」

「だからね、死んで、詫びをいれるよ。実氷空。」


まさか、しおちゃん、ここから落ちて死ぬ気?

「辞めて、しおちゃん!死なないで。」

「どうして?」

彼女は当たり前のような顔して聞く、

「あんたを大切に思ってくれる人は、いる!あたしだって、そうだから!ねぇ。お願いだから、死なないで!」

 黙り込んだしおちゃん。少ししたら、口を開いた。

「実氷空に、伝えといてね。『ごめんね。』って。」