登校する。

すると、しおちゃんがいた。

「しおちゃん。」

あたしは、しおちゃんの方へ足を急がせる。

ハッ!

そこにいたしおちゃんは。
あたしの知らないしおちゃんだった。

「やめてよ!」

か細い声がする。
しおちゃんの声?

細長く、真っ白な手が赤く染まっている。

『痛、い、よ』

口パクで彼女はあたしに助けを求めている。