しおちゃんの後ろの席は、実氷空であった。

まさか。
実氷空が、蹴ったの?
ボロボロに、したかったの?
後で、『憐れだねぇ。』とか言って、からかうの?

昔。
あったなぁ。そんな事。
あたしの上着が汚れていたりしたなぁ。

「許さない…………」

しおちゃん?

「お前の、汚らしい足で、あたしの上着。蹴らないでよ。」

「?」

「あたしが、汚れてしまうじゃない。」