「祥平のことはほんとに諦めた方がいいよ。

だってここだけの話、唯子も祥平のこと好きって言ってたよ」


一瞬その場で固まってしまった。

星川がオレを好き……?


「そうなの?唯子が相手だと私になんて勝ち目ないよね……」


心臓がまたどくんどくんっていってる。

今朝、風馬から星川を好きだって言われたときよりももっと強く。


オレら、両思いだったんだ……!


嬉しすぎて廊下を走り出した。ほんとにタイフーンダッシュが発動した感じ。

もちろん風馬が今朝打ち明けてくれたことも忘れてはいないけど。


それよりも星川がオレを好きでいてくれることが嬉しくって、なんだか単純にエネルギーが湧いてきたんだ。


もちろんまだ想像なんてしていなかった。

この恋があっけなく終わってしまうことに。