スーパー丸尾ブラザーズ

「去年は私もあまり気にしていなかったけど、史弥くんと付き合うようになってからは、宮島さんたちの会話を思い出すようになって……」


そして衣里は去年、亜季達がしていた会話の内容を、言葉を濁しながら教えてくれた。


「思い出して一番きつかったのはね……放課後の教室。

私はテスト勉強で残っていたんだ。

宮島さんはその場にいなくて、その周りの人たちが言ってた会話」


『あれ、亜季ってもう帰ったの?』

『史弥ととっくに帰っていったよ』

『なんだ、二人で勉強してんのかな』

『してるわけないじゃん。あいつら今頃やってると思うよ』

『やりすぎだよね、あいつらも』


……知らなかった。俺らのいない教室で、こんなにも生々しい会話がされていたなんて。


知らなかったとはいえ、過去のこととはいえ、とにかく俺は衣里を傷つけていたんだ。