スーパー丸尾ブラザーズ

「いっくん、私ね、第一志望を百合ケ崎(ゆりがさき)高校に変更したんだ」

夏休みが明けた頃、怜香は教えてくれた。


百合ケ崎高校とは私立の女子高だ。

ほとんどの女子が滑り止めで受けているところだけど、成績が良い怜香がそこを第一志望にすることに、俺は驚いた。


公立は力試しも兼ねて、変わらず西条を受けるって言ってたけど、どっちも受かれば百合ケ崎に行くって言っていた。


「心配しないで欲しいんだけど、史弥くんのことが駄目になったからじゃないよ。

こないだの学校説明会に行ってきて、単純に惹かれただけなの。

女子高ってドロドロなイメージあったけど、実際に行ってみると、普通に楽しそうだなって思ったんだ」


話している怜香の表情はとてもキラキラしていた。

兄ちゃんのことは諦めたのかわからないけど、心配することもなんだか無駄なような気がする。

羨ましいくらいに前向きなんだよな。怜香は。