俺様副社長のターゲット

「松井、説明が終わったら副社長室に来い。」



低い声が背後から聞こえてきた。私は振り返り大きく頷いた。



「わかりました、副社長。」



「賢人、コーヒーはいらない。部屋に戻る。」



「はいはい。」




勢いよく扉を閉めて尚輝が秘書室から出ていった。



私は峰岸さんについて、隅にある衝立で仕切られた打ち合わせ用の席についた。



「峰岸唯です。暫くは一緒に副社長を担当します。」



「はい。宜しくお願い致します。」



「一人で大丈夫と思えば、すぐに私は副社長の秘書から外れますから。」



「はい。」



「分からない事は何でも聞いて?」



「はい。」



私の秘書課一日目がスタートした。緊張する中、峰岸さんの説明をしっかりとメモを取りながら聞いていく。



業務的には以前の仕事とは大差はないが、前は第2秘書だったが今回は秘書は一人だ。