俺様副社長のターゲット

尚輝の手が離れると運転席のドアを開けて外に出ていく。



「尚輝?」



私も慌てて外に出れば、手を繋がれ、インターフォンを押している。



「はい。」


「夜分にすみません。佐伯です。」


「佐伯さん?朱里はまだ………。」


「一緒に帰って来ました。少しお邪魔しても大丈夫ですか?」


「はい、どうぞ。」



インターフォンが切れると尚輝と家に入っていく。



「すみません、お邪魔します。」


「どうぞ。」



お母さんの声に尚輝が家の中に入っていく。私も尚輝とリビングに向かう。


リビングにはお母さんだけがいた。



「すみません、夜分に。」


「いえ、どうぞ。」



尚輝とソファーに腰掛けると、お母さんがキッチンに行こうとしている。



「お願いがありまして…………。」



お母さんが振り返り、尚輝に視線を向けた。