俺様副社長のターゲット

「悪い噂は立ちやすい。だが、二人が堂々と疚しいことはないと示せば大丈夫だ。」



社長の言葉に大きく頷いた。



「はい。」


「松井さん、私は息子達の幸せをいつでも願っているんだ。幸せなら、交際を反対する必要はないからね。」


「はい。」



私は社長に頭を下げた。



「社長、ご迷惑をお掛けする事があるかもしれません。でも尚輝さんが幸せになれるように頑張っていきたいと思います。」


「頼むよ。息子達の見る目を信じているから。」


「はい。」



頭を上げて微笑めば、社長の笑みも見えた。


チラリと尚輝に視線を向ければ、涙ぐんでいる。



「尚輝…………?」


「ヤバイ、感動した。」


「ははっ、仲良くな。では失礼するよ。」



私は社長に頭を下げて、副社長室のドアを開けた。社長が廊下に出ると扉を静かに閉めた。



「朱里、嘘じゃないよな?」


「えっ?」


「さっきの言葉。」


「ふふっ、うん。」



嬉しそうな尚輝に照れ笑いを溢した。