蓮根の天婦羅を代わりにくれた。私はその天婦羅を食べた。



「美味しい。尚輝先輩、ありがとう。」


「ペナルティ。」


「なっ!」



私は尚輝と言い合いながら、悠木さんとも楽しく過ごした。


尚輝と悠木さんの幼い頃からの話や尚輝が私をどれだけ好きかを悠木さんが力説していた。



「朱里は愛されてるよ。羨ましいぐらいに。」


「羨ましい?」


「俺はそんな情熱的な恋をした事ない。」


「聡も出来るだろ。相手を見つけろ。」


「簡単に言うなよ。二人は運命の出逢いだったんだろ?じゃないと相手をこんなに想い続けれない。」



悠木さんが真面目な顔で私を見つめてきた。



「運命の相手を大事にしろよ。今度こそ、簡単に別れる決断するなよ。俺は尚輝の悲しむ姿は2度と見たくない。」


「悠木さん………。」


「人に頼れ。別れより辛いものはないから。俺も尚輝も頼りになる男に成長してるから。」



私は真面目な顔で話す悠木さんを見つめ返した。



『別れより辛いものはない。』



そうかもしれない。