俺様副社長のターゲット

閉じていた目を開けて尚輝を見つめ返した。不安に揺れる尚輝を黙って見つめる。



「朱里、お前だけだ。」



今の尚輝の言葉は信じられる。


昔は私も若くて弱かった。尚輝を傷付けていた事も気付けないほど、自分勝手に私の気持ちを押し付けていた。


私は解放されたくて尚輝と別れた。それが原因で尚輝は苦しんだ。


今度は尚輝を信じてみよう。



「朱里、俺を好きじゃない?」



不安そうな声に尚輝の想いが籠められている。



「私は…………。」


「ん?」



優しく問い掛ける尚輝に大きく深呼吸した。



「私は尚輝先輩が好きだよ。一緒にいたいし、帰りの別れは寂しい。朝、会社に行くのは楽しい。」



尚輝は黙ったまま口を開かない。私はじっと尚輝を見つめた。



「尚輝先輩?」


「先輩は止めろ。尚輝だ。次に読んだらペナルティでキスするぞ。」


「えっ?えええ~?」



私の声に尚輝がクスクスと笑う。



「驚きすぎだろ。」