俺様副社長のターゲット

「それでも尚輝先輩の隣にいるのは怖い。」


「朱里さ、俺の秘書になって嫌な思いした?」


「忘れたの?噂が流れたの?」


「前みたいに悪質な態度で直接言われてないだろ?ただの噂だ。」


「噂がエスカレートすれば、きっと私に嫌味を言ってくる人も出てくるよ。」



尚輝が俯いていた私の顔に手を当てて視線を合わせる。



「俺が守る。昔の俺じゃない。」


「ふふっ、そう言って社長に怒られたでしょ?結局は同じ事の繰り返しよ。」



私は尚輝の手を離してベンチから立ち上がった。



「それに………私と尚輝先輩が付き合えば噂が本当になる。尚輝先輩が私を奪ったように見える。そんなのは無理だよ。」


「何とでもできる。」


「社長が言ってたでしょ?尚輝先輩の噂は会社を左右する。悪い噂は会社のイメージを悪くする。そこまでして付き合う意味ないよ、私なんかと。」



私はベンチに座る尚輝を見下ろした。