しかし手に力が入らなかった

「か、返して」

イヴが今まで眼鏡を肌身離さずつけていたのは、この部屋が二人部屋だからだった

おじ様から言われた約束を二回も破ってしまった

「大丈夫です、直ぐに返しますよ」

ロイはそう言うとイヴの艶やかな
金色の髪に口付けした

今のイヴは女神ですらひれ伏すほどの
絶世の美女であった

「今はもう少しだけでいいから、貴方との時間に少しでも多く浸りたいのです」

イヴは自分がここまで抵抗出来ないことに驚いた
私は今自分の置かれている状況が
大変危険な状態だとわかっていたが
何故か逆らう気持ちが消え失せてしまっていた
いや、永遠にこの時間が続けばいいと思ってしまっている自分がいる

「貴方は同じクラスの、代表生だよね」
イヴはなぜ彼が自分に構うのか気になった
「そう私はイヴと同じクラスで
貴方のものであり貴方を愛する者です」

突拍子も無い答えが返って来た

「でもなんで、私達会ったの
初めてだし」