その後は平穏に進み平穏のまま終わった

「イヴ、終わったよ」

相変わらずイヴは寝ていたが
終わったと聞いた瞬間ガバッと顔を上げた

「あ、本当だ」

そう言ってイヴは何気無く辺りを見回した その動作に映ってしまったのだ
今まで寝ていて認識出来なかった
彼の姿を

しかしイヴはピクッと身体が動くだけで
またレムと話し始めた

「ねえ、あの端っこの男子さぁ
見ない顔だけど、誰?」

イヴがそう聞くとレムは、こめかみを
ピクピクさせた

「彼は高等部から特別入学したんだ
しかも代表生だし」

それを聞いたイヴは仰天してもう一度
皆んなに群がられている男子生徒を見た

「!?」

目があった、いや“ずっと見られていた”
不覚にも自分の心臓が暴れだしてしまった

今までこんな事は無かったのに

「な、なんか今日暑いね」
イヴはパタパタと手を仰いだ

「え、そう?」
レムは不思議そうにイヴを見ていた