「もうすぐ行くから待ってて」
「あなたは誰?」
「やっと見つけた僕のプリンセス」
片方は純白の光もう片方は漆黒の闇
それを少年は背負っている
それは神話に出てくる神の様に美しい
「あなたは……」
見覚えがある、でも思い出そうとすると
それを阻止するかの様に頭が痛む
「大丈夫すぐに思い出す
今はまだ早いゆっくり休んで」
その子の声を聞くと安心というか
鼓動が速くなる
「行かないで!」
自然と目に涙が滲む
手を伸ばしてもとどかない
「イヴ……イヴ……イヴ!」
イヴははっと目を覚ました
「誰!」
かけてあった布団を手繰り寄せ
自分の身を守る体勢になった
