「は?お前何言ってんの、俺たちの命が無くなる そんな脅し通用すると思ってんの」

そう言って一人の男子が私を蹴った瞬間
とうとう私の力が爆発した
それは直径1kmぐらいの大きなクレーターをつくった


「ゔぁーー!」

「痛い痛いよ」

イヴの膨大な魔力は虐めていた子や虐められていた子まで巻き込んだ
辺りは血まみれ、子供はすぐに病院に連れて行かないと間に合わない状態だ。いやもう間に合わない、男子達は上半身と下半身が分離していてどうやって声を出しているのか不思議な状態だ
イヴがパニックになっている時、一人の身なりの良いイヴより少し年上の男の子が現れた

「君魔力の調節できないの?」

突然現れ、この惨状を見ても驚かず冷静に話す男の子を見て私は不気味に思えた

「その歳にしてこの膨大な魔力、もしや貴方は……やっと見つけた僕の花嫁」

男の子はぶつぶつ何かを言った


その男の子はこの村の男子みたいに毎日畑仕事をしている肌ではない 目鼻立ちも整っていて
イヴは初めてこんな綺麗な子を見てこれは私と同じ人、なのかと思ってしまった

「綺麗」

「え」
ついついイヴは心の声が出て、しまったと思った
男の子は首を傾げている

「あなた絵本に出て来るテルス様みたい」

「テルスって?」

イヴは思いきって全て暴露した

「絵本に出て来る男の魔法使いで、凄く綺麗なの」

「あぁかわいそうに人間に勝手に名前つけられちゃったんだでも君は彼のことなんて気にしなくてもいいんだよあんな裏切りもの」

「どういうこと?」

男の子はお茶を濁して急に真剣になった


「僕は今やらなくてはいけない事が有るんだ、それが終わったら君を迎えに行く、それまで待ってて」

男の子は嬉しそうにわけのわかない事を言って

言い終わった後男の子は指輪に似たような物を取り出して私の指にはめた

「我が名はロイ・レオナルド以後お見知りおきをこの指輪はいつか貴方の力になるでしょう」


そう言って私の手の甲にキスをして丁寧にお辞儀をし消えていった

「あと僕とあいつは似てないよ」
嫌そうに、ロイ・レオナルドは聞こえないぐらいの小さな声でそう言った

イヴはロイが消えた所を見て
ふと懐かしい想いになった

「今日初めて会ったのに何でだろう」