思ってた事と違う事をされて
イヴは目を丸くした

「ほらやっぱり」

ケイトは一瞬驚いた顔をしだが
今はもうニヤリと邪悪な笑みを浮かべてる

イヴは最初何をされたか分からなかったが
ケイトの手に持っている丸眼鏡を見て
ようやく理解した

「返して!」

イヴは上級生であるケイトと身長差が
離れていたので
伸ばされた手の先にある眼鏡に届くはずもなく
疲れる方が先だった

「イヴちゃんなんで眼鏡なんかしてるの?
しかも素顔隠しの魔法かかってるし」


「なんだっていいでしょ」

イヴはやけになってそう言い捨てた

だってこれつけて無いと何故か不安になるんだもん。おじ様に貰った優れものなのに…


「じゃあ返して欲しかったら
これから図書館でお喋りしよ」

そんな軽く言われても…

イヴにとってこれは究極の選択だった
眼鏡か毎日ケイト君と図書館で会うか

でもそうするとリスクが高くなる

あ、そういえばケイト君王族だった
王族に逆らったら死刑になるのかな

イヴが考えて、顔を青ざめていたら

「はい時間切れ、じゃあ毎日放課後に
図書館集合ね」


「え、私まだ何も言って無い」

「じゃあ眼鏡返さなくてもいいの?」


「放課後行きます」

「決定ね」

そう言ってケイトは眼鏡をかけてくれた

「はぁ、眼鏡無い方が可愛いのに……」

そうケイトが言った声は私に届く事無く
消えていった