農民生まれの魔女

そう言われても、あっちから近づいてきたんですけど……

イヴは絶対に絶対に口には出さないが、
心の中で強く叫んだ

「いや、でもですね……」
イヴは言葉を探しに探したが
そこには何も現れなかった

「言い訳無用!これからは
私 私達レオナルド様崇拝会全人員が
あなたの行動全てを監視してると思っておきなさい」

はぁ、変なのに絡まれちゃったな

イヴは、それもこれも全てあの忌々しいロイのせいだと結論付けた
だが納得はできなかった

教室へ向かう途中いろんな人達から何度も、わざと私に聞こえる大きさで非難の声をぶつけてこられた

それで教室に着いたらヘトヘトになっていた


「イヴも大変だったね〜」
レムはあまり興味なさそうに
一応同情しますという風に言った

「他人事だと思って!
あなたも来るのよ」
イヴは毎度の事であるレムのおちょくりを倍にして返してやった

「は!?意味わかんないんだけど」
レムは不快感満載の顔をした

「だって私に何かあったらどうするのよ後からついて来てね」
イヴは決定事項だというように机を叩いた
それにしても、ロイへの熱狂的な
ファンが居るなんて初めて知った
そりゃモテるだろうなとは思ったけど
矛先が私に向くとは