「……こ、み……こ、未湖!」



光大の呼びかけにハッと我にかえる私。



どうやらそんなことを思っているあいだ、
光大が何やら話しかけていたらしい。



「ごめん、ボーッとしてた」



「ったくもー。しっかりしろよ。今日も、あそこ、寄ってくだろ?」


と、八重歯を見せながら言う光大に、私は「うん」とうなづいた。