「姫?いかがいたしましたか?」
その声は低く、しかし心を落ち着かせるような懐かしさを感じさせる心地よい声だった
その声の主は
姫と呼ぶものに優しい笑みを浮かべ
また姫と呼ばれたものは
「ふふっ、だって隣に貴方がいるから
幸せだなって思って」
2人の世界が出来上がっていた
「そりゃあ側にいるって誓いましたからね」
男は一瞬悲しい瞳をしたようにみえたが
幸せそうにみえた気もした
「私を置いてどこにも行かないでよね」
「姫様のお望みならば」
「嘘ついたら針千本飲ませるからね!」
「気をつけないとですね」
そんな幸せそうな2人の会話
懐かしいと思うのは何故?