お父さんはううん、と呻くと
突然私の方を見た。
嫌な予感がした。
「ユキはどう思う?」
・・・的中だ。
「えぇっ!?
・・・私は別にお兄ちゃんに
反対しないけど・・・」
「何だその言い方は」
お父さんは首をかしげ、
お兄ちゃんは
『余計なこと言うなよ』
という目でこっちを
睨んできた。
「お、面白そうじゃん。
・・・いや、お兄ちゃん
今のはいい意味でだから。
面白いって言うのはそういう
バカにしてる意味じゃなくて
・・・そんな目で見ないでよ」
憎悪の目でこっちを睨んでくる
お兄ちゃんの一重の目は
本気で恐かったのを覚えている。
