Visual My Brother

「もう決めた」

「ほぉ、どんな感じだ?」


「まず、テレビ局に行く」

「オーディションか。で?」


「その後は・・・
さ、さだまさしに弟子入りして」


「バカ」



この家族内がバカだよまったく。
と私は思った。





「だいだい歌上手いのか?
下手だったら芸人の道を
歩むかもしれないぞ」


「安心してくれ、中の上だ」


「悪いが安心できない」


「・・・分かりやすく言うと
聞いたら別の意味で
忘れられなくなる」


「よけい安心できるか」


お兄ちゃんは面食らったような
表情を見せた。


そんなにショックか。