競技場が静まり返った。 みんな 『あんなにすごかったのに どうして?』 とか 『がんばってたのに・・・』 とかの気持ちでいっぱい だったんだと思う。 お父さんが言った 「あと少しで新記録も 狙えたのにな」 と寂しそうだった独り言が いまだに忘れられない。 この空気から 逃げ出したくなった。 いられなくなった。