Visual My Brother

そして完全に
食事が始まった訳なのだが。









無言。




だって喋ることないし。
気まずいし。

私もネロも、もくもくと
ご飯を食べた。



お茶を飲むフリをして
たまにチラッとネロを
見てみたりしたが、本人は
別に気にしてないみたい。



じゃあこのまま無言で
食べ終えてしまおうか。

そう計画をたてながら香草
焼きのサラダのキャベツを
つまんだとき






『♪~♪~』






電子音。正確に言えば
着信音1のような感じだ。

ネロが立ち上がったので
どうやら電話らしい。



テレビの横の薄緑の電話の
受話器を乱暴にとる。





「はい」






「もしもし」付けろよ。