「そんな顔しないで。責めてるわけじゃないから」 「!」 ヤスにそう言われ、強張ってしまった身体の力を緩める。 「後、屋上で初めて会った時に嘘ついた。永井のこと知ってたし、沢先生と付き合ってることも知ってた。ごめんね」 「う…ううん」 謝るヤスに、首を横に振る。 「永井から沢先生のことで相談受けたりしているうちに、俺は欲張りになってしまったのかもしれない」 「欲張り?」 欲張りってー…