「私…入学してからずっと、沢先生が好きでした」
入学式で倒れて、沢先生に助けてもらった日から、毎日のように沢先生のことを考えていた。
沢先生が結婚しているのも知らないで、想いだけが膨らんでいった。
「結婚してるって知った時、苦しくて苦しくてしょうがなかった」
この膨らんでいった"好き"という想いを、どうしていいかわからなかった。
「想いを伝えた後でも、それは変わらなかった」
"不倫の関係の何がいいことなんだ"
沢先生にそう言い放たれた時、目の前が真っ暗になった。
「そんな時に出会ったのは、ヤスだった。ヤスは、私の想いも沢先生との関係も否定しなかった。むしろ、応援してくれた」
ヤスの想いに、どれだけ救われたかー…
「私のために怒ってくれたのも、ヤスだった」
"途中で逃げるぐらいなら、始めから永井の想いを受け止めるなよ!"
沢先生から一方的に別れを告げられた時、ヤスはそう言って沢先生に怒鳴った。
「背中を押してくれたのも、ヤスだった。沢先生との恋を、過去のものにしてくれたのはヤス」
そうだ。
沢先生との恋は、もう過去。
今、私がずっと考えているのはー…



