五月中旬の涼しい季節

「おーい、席座れ~」
今日もまた、騒がしい一日が始まる
「へーい」
「そこは『はい』だろ」
そこそこクラスも馴染み始めた時期
教師にも慣れ始めた季節
「別に良いじゃーん」
「俺だけだぞ?」
……何時もの騒がしい景色
「出席取るぞ~」
「「「はーい」」」
教室の窓側一番後ろの席
…これが私の特等席
さっきから偉そうに話してる奴は私達の担任
御山 温彦(ミヤマ ハルヒコ)27歳
私達と年齢が近くて男女共々に人気
…私からしたら煩いだけだけど
「夜風~」
「…はい」
「もっと元気に挨拶しろよ?次ー」
煩い…。
こんな憎まれ口を心で唱えてる私は
夜風 桜(ヨカゼサクラ)17歳
この高校の二年生。
一匹狼ってとこかな。