ガタガタッ

「え………?」

ドアが開かないのだ。

私の通う、此処『朱弛学校』高等部は、教室の内側から鍵を開けることができなくなっている。

「嘘、なんで?」

先生が閉めてしまったのだろうか?

高等部の鍵を担当する先生は、適当な事で有名だ。

前も誰か、閉じ込められてしまったことがあるらしい。

五階のこの教室では、窓から出ることも不可能。

ずるずるとドアにもたれ、座り込む。

「誰か…………。」