咲耶は右手に持ったままだった鏡をもう一度見つめる。 (何か胸騒ぎがした気がしたんだけど、気のせいかな。) そうは思ったものの、その鏡に何か不思議な感情を覚えた咲耶は自分の目線の高さまで鏡を掲げ、覗き込んだ。 その瞬間、 「わっ…!?」 鏡から強い光が放たれた。 光が収まった後、それまでそこにあったはずの咲耶の姿は鏡と共に無くなっていた。