春に恋をする

彼は一瞬固まったあと笑いだした。

戸惑う私はどうしたらいいかわからない。


「ごめんごめん、一緒に行こうか。」

春の陽射しのように暖かい彼の笑顔は、私の心を乱す。

心臓が壊れたみたいにうるさい。

2人で並んで歩く廊下、体育館までの道が永遠につづけばいいのに、と思った。

体育館につくと彼は行ってしまった。

あ、まだ名前もクラスもきいてないのに。

入学式にはなかなか集中出来なかった。