手紙の内容は、晴さんが公生の母親のことを知ったという内容で、「一度、連絡してみるといい。」という文面と共に、三村さんの住所が送付されていました。


以上のことから、三村さんが公生の本当の母親だということがわかりました。


私は公生に「手紙書けや。」とも「書かん方がええ。」とも言いませんでした。他人の家庭の事情に介入することは良いことではないと考えたからです。


公生は送付されていた住所を私に「捨てるように。」と言って来ました。捨てるということは、私のものになったも同然……なんていうのは、エゴでしょうか。


公生とは高校の時からの親友です。もう忘れたい過去かもしれませんが、今の公生のことをどうか三村さんに知ってもらいたくて、手紙を書くことにしました。