ただ、もし本当にあなたが西田さんなら、それはそれで申し訳ございません。


でも、確信しています。


この手紙の宛先人が九佐和子さんであること。


そして、その宛先人は今、京都で充実した生活を送っていることを……。


もし、あなたが絵の勉強をしていて、マンガ家を目指しているということが、本当であれば、是非、一報ください。


ケータイ番号とメールアドレスを書いたメモを送付させていただきますので、そちらの方にお願いします。


こんな身体になってしまった以上、僕は小説家かマンガ家になるしかないと思っています。


あなたがそれでも良ければ、僕が原作で、あなたが絵を書いて、一緒にマンガ家を目指しませんか?


……なんて、少し贅沢な推測をしながら、


この手紙への返事が手紙でなく、電話かメールであることを祈ります。



敬具


藤原京介