「ただいま〜」
「おかえりーって、京ちゃんどーしたのその子」
ひょこっと頭を出してそう聞いてきたのは、見るからにチャラそうなやつ。なんだか犬みたい。
「う〜ん。拾った?」
「なんで疑問形?」
奥からもう一人目つきの悪い人が出てきた。狼だなこの人は。
「京介。そんなもの今すぐ返してこい。」
「まぁまぁ。」

「お邪魔なようなのでやっぱり帰ります。」

「ちょっと待って。第1君帰る家あるの?」

「そりゃあ、家はありますよ」

「君の目、見たらわかるよ?なんかあったんでしょ?それにあんな所にいたなんて、家に帰りたくないってことでしょ?」

「私ほんとに、大丈夫なんで」

「助けてあげたお礼。」

「それは、今度なにか「そのお礼でいいよ。うちにおいで?」