「……こんなにすぐに諦めてしまうのはおかしいですかね?」
これを恋だったと、この気持ちが本物だったと言わなければ、あたしがあまりにも可哀想だ。
あたしの頑張りを一番知っているのはあたしで、その頑張りを認めてあげることができるのはあたししかいない。
それはわかってるのに、あたし以外の誰にも認めてもらえないのはちょっと寂しい。
「なーんて、やっぱりおかしいですよね!」
落としていた視線を上げて口角も上げる。角度は計算済み。
「でもいいんです。あたしがこの気持ちを恋と呼ぶって決めたので」
みんな黙ってあたしをじっと見ている。それが少し怖いと思ってしまった。注目されるのは好きなはずなのに。
「この恋の終わりを決めるのもあたしです」
優真に対する恋心はさっきファミレスに置いてきた。あの女と共に。
「終わりって自分でスパッと決められるもん?」
黙っていたアヤが口を開く。
あたしはアヤに視線を送った。
「俺が思う恋って多かれ少なかれ未練が残るもんなんだけど」
アヤは嫌味で言っているのではなく、心底不思議に思ってそう言っているのが伝わってくる。



