一番年下にも関わらず紫苑で一番強いなんて、どんな人なのかイマイチ想像できない。
「アオ…、さんってどんな人なんですか?」
「会ってみたらわかるよ。アオは自分のいない所で自分の話されるの好きじゃないから、話すのやめとくわ」
アオの情報が少ない理由は、噂嫌いにあるのかもしれない。
「で、カレンちゃんはなんでレオに連れてこられたの?」
「道で蹲ってたから拾った」
拾ったって、あたしのこと猫だと思ってんのか?
少し不満に思ったけど、実際拾われたという表現がしっくり来る。
「拾われちゃいましたぁ」
コテン、と首を傾げながら笑う。
それと同時に、ソファに座るあたしの隣にレオが腰かけた。
「何かあったの?誰かに何かされた?」
あたしの向かい合わせに座る吉原奈子が心配そうに尋ねてくる。
どうしよう、正直にあったことを言うべきなのだろうか。
今更だけど、失恋して蹲ってたなんて痛い女だと思われるんじゃないだろうか。実際は蹴った空き缶が脛に当たったから蹲っていただけなんだけど、それはダサいから絶対に言わない。



