君が私を好きということ。

「俺のは邪魔しといて、何やってんの、とわくん?」

目を開けると、優しそうな声に反して、冷たい目で私…いや、とわくんを睨むせつなくんの姿があった。

「別に?からかっただけだよー?(笑)」

とぼけたように言うとわさん。
からかっただけ、なんだ。

「あそ、風呂入ってくれば?」


せつなくんはもうお風呂から出ていたみたいで、髪の毛から水が滴り落ちている。

「ああ。」


とわくんがお風呂場に行って、私が起き上がると、せつなくんが隣に座った。


「あ、あの、え…っと、ありが、とう?」

「別に。 」

挙動不審になりながらも、せつなくんに、助けてくれた?お礼を言ったけど、そっけなく返された。


「…………こわかった?」

沈黙を破ったのは、せつなくんだった。

「えっと、その、えと、」

本心を口にしていいのか迷った。
たとえそう思ったとはいえ、そんなことをいうのは失礼にあたるかもしれない。

「正直に、言って?」

だけど、それを見透かすかのように、せつなくんはそんなことを言ってくる。

「…っこわ、かった。」

「だよな。」

「…うん」

「しなくてよかったかも…」

「…う、ん?」

驚きと、若干の恐怖で頭が回らないけど、辛うじて返事を返す。

「あ…えっと、着替えて来たら?目のやり場に困る。」

「あっ、そ、そうだよね、ごめん。」

もとはといえば私がこの姿を見られて驚いて逃げてきたからこうなってしまったのに、何をやっているんだろう、私は。

驚くことに、恐怖心でそれすら考えられなくなっていたらしい。

「俺の部屋なら見られないよな。こっち来て。」

「せつなくんの部屋?」

ここはとわくんの家であって、切なくんの部屋ではないはずじゃ…?

「ああ、よくここに泊まりに来るから、俺用の部屋があるんだ。早く行こ?」

「あ、うん!」