君が私を好きということ。


「お風呂できたから先入りなー。」

お風呂を洗っていたとわさんが言う。

「はーい、ありがとうございますー。」

脱衣所に行って服を脱ぐ。そこには着替えが置かれていて、気遣いのできる人だなぁ、と感心した。
お風呂場に入ると、体と髪の毛を洗って、湯船に浸かる。いつもと違っていて何だか落ち着かない。

私は、今日のことを振り返った。
練習部屋に入ったところから考えようとするけど…やっぱり、さっきのせつなくんのことが浮かんでしまう。
本気…って、言ってたよね…

付き合う、なら、本気で好きになってから付き合いたい。生半可な気持ちで付き合って、お互いに傷つくのはごめんだ。
今まで付き合ったことがない私が言うのもあれだけれど。


「結花ちゃん、俺もうそろそろ入りたいんだけど、まだダメかな?」

脱衣所からせつなくんが聞く。
せつなくんのことを考えていたので、肩がびくりと跳ねた。

「あ、ご、ごめん。もう出るね。」

そう言って、湯船から出る。
そして、人の家だから念のためお風呂の中で体を拭いてバスタオルを巻いて脱衣室へ入る。