誰も知らない世界一のお姫様

戻ってくるとすぐにテレビをつける裕樹


するとそこには私のお母様が映っていた



『あなたがどこにいるかは分かっています。今日、帰ってこなければ一緒に居る人を逮捕します』



帰りたくないよ


プチッ


裕樹は気を使ってテレビをけしてくれた



「帰ろ?」



私は首を横にふる



「そんなに、家が嫌なのか?」


「私の家はね、西宮財閥で世界一ってこともあって一年に一度しか外には出れない。だから、あんな引きこもった生活は嫌だ」



裕樹は何も言わずに抱きしめてくれた



「なら、ずっとここにいろ」