「そっか、良かった!

じゃあ、俺そろそろ行くね」



そう言って、自転車を漕いで行ってしまった


名前、聞いておけば良かった……


そんな後悔が襲う


まさかとは思ったけど、そのまさかだった


今まで誰に何を言われても


何とも思わなかったのに


あのクシャッとした

屈託のない笑顔にやられてしまったのだ