『まずは練習から~…』
マジでやんのか…。
美亜は隣で乗り気だけど、よく考えると高校生だし…。
周りのちびっこ達ですらやってない。
『右側に3回手を払って~…』
「1、2、3っ!」
『中央で手を2回叩いて~…』
「パンパンっ!」
『右、左、右、左と交互に2回ずつ計3回ポーズをとって~…』
「1、2、1、2…って碧!」
美亜の観察中、急に名前を呼ばれる。
振り返ると美亜が頬を膨らませて俺を上目遣いで睨んでいる。
…なんだこれっ!
可愛すぎる…!
「碧もやってよ!」
「俺は美亜を見てたいの」
俺がそう言うとたちまち赤くなる美亜。
さっきから、その顔は色々ヤバイ…。
「私一人でやるの寂しいし…」
ずっきゅーん!
俺の心臓は射ぬかれた。
そういうこと、普通にするから質が悪い…。
自分が可愛いって自覚あるならそんなことするの大概にしてくれよ…。
心臓に悪い。

