「美亜、美亜起きろ」

 



美亜を優しく擦って起こす。

これ以上は俺の理性がもたない。
もうそろそろ起きてもらわないと。





「ん?碧?」


「おはよ、美亜」


「へっ!?朝?」


「違うよ」




朝まで俺んちにいるなら本当に襲うぞ。

なーんて。
美亜が俺のこと好きになるまではそんなことしない。

ただ、美亜が誘ってきたりしたら別だぞ。




「えっ?あぁ!私寝てた?」


「今ごろかよ。ハハッ」


「なっ…なんで笑うの!?」


「美亜が可愛いから」





俺がそう言っただけで顔が赤くなる美亜。
その反応はちょっとでも期待してもいいのか…?





「碧のばか」


「はいはい。もうそろそろ帰るだろ?」


「今何時?」


「19時半」


「…まだ碧といたい…」


「は?」




ほんとになんなんだ。
今日の美亜は…。




「そういうの、困る…」


「ごめんね、わがままばっかり言って。帰るね」





やっぱり分からないよな。
俺の気持ちなんて。

まあ、そう言うところも好き。





「いや、そう言うことじゃなくて…嬉しすぎんだって…」


「え?」


「俺の方が美亜と一緒にいたい。でも、心配だから。まあ送るけど」


「ありがとっ!」