「どこか行きたい場所ある？って聞かれたから家にくる？って言ったら何故か碧驚いちゃって」
「待って！」
「え？」
なにか問題でもあった？
「碧を家に招いたの？」
「うん」
「好きでもない男を？」
そんな言い方っ！
いや、そうなのかもしれないけど、なんか嫌だ。
なんでか分からないけど私にとって碧が好きでもない男って言う言い方されるのが嫌だった。
「家族に碧を紹介したの？」
「うん」
「あんたは碧の事好きじゃないのになんでそんなことしたの？」
「え？なんでって？」
「だーかーらっ！家族に紹介したってことは、家族に碧のこと認めて欲しかったってことでしょ？」
「そうなの…かも」
「家族に紹介したら別れたくても別れられずらくなるわよ？」
「別れないもんっ！」
碧と別れるなんて想像できない。
「好きでもないのにいつまでも付き合ってられるわけないでしょ？碧だって、あんたがいつまでも好きになってくれないのにいつまでも好きでいてくれると思ったら大間違いよ」
いつまでも好きでいてくれると思ったら大間違い…、か。
そう思ったら胸がズキズキした。
「なーに、傷ついた顔してんのっ！」
「えっ！」
私そんな顔してたっ？
