【完】私の甘い彼氏様






「さぁ、今まで隠してた分、今日は包み隠さずすべてをさらけ出してもらおうかしら…?」




ファミレスに入った…ものの、早紀ちゃんの圧が怖いです…。
でも、全部聞いてもらうって決めたから。




「じゃあ、聞いてくれる?」


「うん、どんと来い!」


「昨日、碧と放課後にカフェに行ったの」


「それは知ってる」


「でね、碧が早紀ちゃんの話をすると胸がズキズキ痛んだり…碧が優しくしてくれると嬉しくて、碧が笑うと胸がきゅーって締め付けられるようになるの。」




これは、なんなんだろう?




「碧がね、私の腕が細すぎるって言って私の腕を握ったの。そしたら体がびくって反応しちゃって…。碧は私が嫌がったんだと思ったみたいで、ごめんって、離しちゃったんだ。」



あの時の碧の傷ついた顔は忘れられない。
私は全然嫌じゃなかった。

むしろ、嬉しかったんだよ…?




「だからね、私から碧と手を繋いだの。そしたら何故か、この手が私を守ってくれるんだなって思った。」




暖かくて、優しくて、大きい。




「碧にお願いされると、何故か従いたくなったりしちゃう。」





こんな気持ちは始めてだから分からないの。