〔side 碧〕




二年前、おばあちゃんの家に行った帰りのことだった。




「俺達はやっと一つになれるね。俺がこの時をどれだけ待ち望んでいたことか…」




そんな気色悪い声が聞こえたのは。




最初はどっかのバカップルが路上で始めようとしてるのかと思った。


でもそこには、小さな体をフルフルと震わせて必死に抵抗している俺と同じくらいの女の子がいた。



なぜだか分からないけど助けないといけないと思った。

この子は俺の手で助けないとという正義感で俺は警察に通報したと嘘をついてその子を助けた。


名前も学校も何も分からない子を……。






まさかそれが美亜だったなんてな…。