「今日の科学は実験だってよ」 橋戸くんとは席も遠いし、部活もちがう。 特に接点はなかったけれど頻繁に話しかけてくれた。 「わーいっ!やった!」 その事が嬉しくて橋戸くんといると常に笑顔になれた。 「お前爆発させるだろ」 「させないもんっ!」 「うわっ、肩に毛虫着いてる」 「えっ?うそうそ!取って~」 「嘘だよ」 「嘘だったの!?ひどい…」 こんなくだらないやり取りも、楽しくて楽しくて…。 毎日が幸せだった。 あの人が来るまでは……。